本島各地でアカギの葉が枯れている。昨年6月に那覇市内の街路樹や公園で発覚し、今年に入ってから本島北部にも広がっている。県森林資源研究センターによると、原因は国内で初めて確認された「ヨコバイ」という虫。体長約3ミリで形はセミに似ている。葉の裏にくっついて樹液を吸い取り、アカギの葉のみを枯らしている。今のところ効果的な対処法はないという。(社会部・山城響)

葉が枯れた国指定天然記念物「首里金城の大アカギ」。ヨコバイの食害を受けたとみられる=10日、那覇市首里金城町(金城健太撮影)

ヨコバイの仲間とみられる虫。アカギの葉にとまっていた=10日、那覇市樋川の那覇地方裁判所近く

葉が枯れた国指定天然記念物「首里金城の大アカギ」。ヨコバイの食害を受けたとみられる=10日、那覇市首里金城町(金城健太撮影) ヨコバイの仲間とみられる虫。アカギの葉にとまっていた=10日、那覇市樋川の那覇地方裁判所近く

 県南部土木事務所が昨年6月、沖縄都市モノレール小禄駅付近でアカギが枯れているのを調べて発覚。本島各地の街路樹や公園のアカギで被害が拡大している。樹齢200年を超える国指定天然記念物、首里金城の大アカギ(那覇市首里金城町)も一部が落葉するなどの影響が出ている。今のところ、木が枯れて倒れるなどの事例は出ていない。

 那覇植物防疫事務所によると、アカギの葉を枯らすヨコバイの仲間は農林水産省のデータになく、国内で確認されたのは初めてという。九州大学の専門家に依頼し、特定を急いでいる。

 県森林資源研究センターによると、県内への進入経路は不明。現在まで果樹や野菜などの被害の報告はないという。中国やインドネシアでもヨコバイによるアカギの葉が枯れる被害が確認されているという。

 農薬を使った駆除は法に基づき、駆除の効果を見極めて対象の害虫と樹木を登録する必要がある。市街地での散布は人体や周辺環境への影響があるため難しいという。登録済みの農薬を代用しても効果は1カ月ほどしか続かず「今のところは枝葉を剪定(せんてい)するしか対策はない」としている。

[ことば]ヨコバイ 針のような口先で樹液や植物の汁を吸う害虫。アブラムシのように尻から甘い汁を出す。本島内でアカギを枯らしているヨコバイは全体的に色が白い。「コロアナ」という分類に属していることは判明したが、種を特定できていないため、どこから入ってきたかは分かっていない。