【東京】環境省は11日、有機フッ素化合物PFOS(ピーホス)、PFOA(ピーホア)の排出源となり得る施設周辺の河川や地下水などを対象に、2019年度に実施した初の全国調査結果を発表した。PFOSの値が最も高かったのは米軍嘉手納基地周辺を流れる沖縄市の大工廻(だくじゃく)川で、1リットル当たり1462ナノグラムを検出した。PFOA値との合計は1508ナノグラム。国の指針値はPFOS・PFOA合計50ナノグラムで、約30倍の高濃度だった。

大工廻川と嘉手納基地の位置関係

 県内は19地点を調査し、7カ所で指針値を超えた。PFOS値は中頭郡の湧水シリーガーで1121ナノグラム、宜野湾市の湧水チュンナガーで1110ナノグラムに達した。嘉手納基地がある沖縄市、普天間飛行場を抱える宜野湾市などで極端に高い数値が出ている。

 PFOAに比べPFOSの数値が高い傾向があり、米軍施設でPFOS含有の泡消火剤を使用していることなどが原因とみられる。

 環境省は、飲用水となる浄水場などでは指針値以下にする処置がされているとした上で「指針値を超えた場合は健康リスクの高まりが懸念される。有機フッ素化合物を含まない製品への切り替え促進などに取り組む」としている。

 全国で合計値が最も高かったのは大阪府摂津市の地下水で、PFOA1812ナノグラムを含む合計1855ナノグラムだった。有機フッ素化合物の製造使用の実績がある施設の周辺を調査したという。

 水は各自治体が採取後、環境省が検査した。

[ことば]PFOS(ピーホス)

 4千種以上あるとされる有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)の一種。PFOA(ピーホア)とともに、泡消火剤や油圧作動油などに使われていたが、発がん性などが指摘され、国内で製造・使用が禁止された。ピーホスの代替物質として使われるPFHxS(ピーエフへクスエス)も肝機能などへの影響が指摘されている。泡消火剤が酸化すると6:2FTS(ロクニエフティーエス)が検出される。