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「助けて」言ってよかった 困窮ママへ届いた善意 無事に出産、恩返し誓う

2020年6月16日 09:16

 新型コロナウイルス感染症で、苦しかった暮らしがより困窮し、追い詰められていた2児の母で20代の妊婦ミサさん=仮名=の孤立を報じた5月24日付の本紙記事を受け、読者から「力になりたい」との申し出が相次いでいる。ミサさんは2日、県内医療機関で第3子となる3800グラムの元気な女児を出産。予想外の支援の広がりに感謝し、将来の希望を込めた名前を付けると決めた。「うれしくて鳥肌が立つことがあるんだと知りました。頑張って、いつか恩返しします」と話している。(社会部・篠原知恵)

ミサさん(左)に、手紙や子どもたちのおやつなどを手渡す女性=5月26日(提供)

生まれてグ~ 生まれてすぐの女児。親指を立ててグーサインしているようで「赤ちゃんから何事もうまくいくよ、頑張ろうねと言われている気がした」という(提供)

ミサさん(左)に、手紙や子どもたちのおやつなどを手渡す女性=5月26日(提供) 生まれてグ~
生まれてすぐの女児。親指を立ててグーサインしているようで「赤ちゃんから何事もうまくいくよ、頑張ろうねと言われている気がした」という(提供)

■力になりたい

 本紙や支援団体「thanksmama(サンクスママ)」の元麻美さん(45)を通し、15日までに約10人から現金や洋服、食料などが届いた。

 2月に、やむなく夫と別居したミサさん。新型コロナのあおりで職を失い、所持金が底を突く中、外出自粛で登園や外遊びができない娘2人と昼夜向き合い続け、ストレスで怒鳴ったり、たたいたりしてしまう罪悪感に苦しんでいた。

 記事を機に、同居する義母とも今後について話し合えた。これからも先の見えない不安は尽きないが、「恥ずかしさとか、変なプライドとか、いろんな気持ちがあって困っていることを口にしづらかったけれど、『助けて』と言ってみると、本当に気持ちが楽になった」。

 支援を申し出てくれた人には、できる限り出産前に元さんと直接出向くなどしてお礼を伝えた。

■給料から4万円

 本島在住の30代男性は「新聞で子どもへの食事提供などの活動を知り、自分も誰かのために何かをしたいと思っていた時に、記事を読んだ」と言い、給料から2万円をミサさんへ、もう2万円を別の困っている誰かに、とサンクスママへ寄付した。

 本紙に匿名で現金書留を寄せた女性の一人は、自身も慣れない子育てに孤独を感じてつらかった経験があり、添えた手紙に「ミサさんは少し前の私です。私もまたいつそのような状況になってもおかしくない。このお金で少しでも、水の一滴もあるかないかくらいでも、ミサさんの心が軽くなればうれしい」とつづった。

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