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沖縄県の議事録「作ってないので開示しない」 新型コロナ対策会議や県三役会議 識者「政策決定の検証できない」

2020年6月17日 06:30

 沖縄県が、県内の新型コロナウイルス感染症対策を協議・決定する新型コロナウイルス対策本部会議(本部長・玉城デニー知事)の議事録を作成していないことが16日分かった。同日、沖縄タイムス社の情報開示請求に対し「不存在による不開示」の決定を通知した。専門的見地から県に助言する専門家会議や、知事ら三役による幹部会議の議事録も同様に不存在だった。識者は「未曽有の状況での政策決定が後に検証できなくなる恐れがある。詳細な議事録を作り、説明責任を果たすべきだ」と指摘する。(社会部・下地由実子、篠原知恵)

公文書不損在の不開示決定通知書

 対策本部会議は知事ら県三役や各部長でつくり、県をまたぐ移動や休業要請の自粛・解除判断など県民の行動制限に関わる政策決定を重ねた組織。県は、ホームページで同会議の「議事概要を公開している」とするが、概要の記載は議題と決定事項のみだった。出席者の発言や発言した人の記載はなく、どのような議論を経て政策が決定されたかの経緯は読み取れなかった。

 同様に議事概要のみを公開する専門家会議は、出席者の発言概要はあったが誰の発言かは伏せられている。幹部会議は議事概要の公開さえなかった。

 県は通知書で、不開示理由を「逐語的な議事録は作成していないため公文書を保有していない」とした。

 県保健医療部は本紙取材に「対策本部会議は決定の場であり各部の意見を煮詰める調整の場。未決定事項を公表すれば県民に誤解を生じかねさせず、従来から県として内部の意思決定過程は情報公開に乗せていない。決定事項はしっかり公表している」と述べた。同会議の録音データはあるという。一方、専門家会議の議事録は「専門家は外部の方々なので、出席者の意見も聴きながら、議事録の在り方を考える必要はあるかもしれない」と述べた。

 公文書管理に詳しい龍谷大の瀬畑源准教授は「新型コロナに関し県は重要性の高い政策を決めたはずだ。詳細な議事録を作らなければ、事後の検証ができなくなり、県民への説明責任が果たせない」と話した。

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