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移動解禁後のコロナ対策 観光客と「共存」模索 入店前に検温、診療所の入り口も別に

2020年6月19日 10:40

[新しい社会のカタチ 沖縄の今 withコロナ]

「観光客を受け入れながらも感染リスクを減らしたい」と話す石原医師=15日、座間味村

店舗入り口で検温する観光客=18日午後、那覇市牧志の国際通りのれん街

「観光客を受け入れながらも感染リスクを減らしたい」と話す石原医師=15日、座間味村 店舗入り口で検温する観光客=18日午後、那覇市牧志の国際通りのれん街

 観光客を受け入れながら感染リスクをどう減らしていくか。観光客が多く訪れる離島や飲食店などでは対応に苦慮しながら、模索を始めている。(1面参照)

 座間味島唯一の診療所では医師、看護師、事務員の3人体制で、新型コロナウイルスの感染予防のため、知恵を絞っている。

 診療所入り口には「2週間以内に島外に行ったことがある人は裏口から」と掲示。観光客も対象で、普段使用する待合室や診療室には入らず、村民と接触しない動線を確保する。

 裏口から入った患者を経過観察室として使用する一室で専用の聴診器で診察する。発熱者の場合、マスクやゴーグルを着けて治療に当たる。石原昌貴医師(34)は「島では感染が一気に広がる可能性がある。第2波から守るために対策を徹底していく」と話す。

 観光客との「共存」以外にも3密対策を確立。1日平均で約15人の村民が診療を受けるが、待合室で大勢が集まらないよう他の人と時間をずらすように呼び掛ける。近くで飲食店を営む女性(67)は肺の疾患があり、診療所に通う。1度にもらう薬の量を増やし、通う頻度を減らしている。女性は「観光客が増えれば、感染の心配は増える。村民も協力して、村を守っていきたい」と語った。

 那覇市牧志の国際通りのれん街では18日夕、仕事帰りの地元客のほか観光客、外国人の姿もあった。「体温正常36・5度」。店舗入り口に自動検温器が置かれ、来店客がカメラの前に立つと備え付けのタブレットから機械音声が響いた。

 「沖縄ステーキ」ではスタッフがマスクとゴム手袋をして調理。客席を減らし、テーブルに仕切り板を設けた。客が少ない時間帯は席を離して案内する。

 運営するハンズオンカンパニーデザイン事業部の村山かほりさん(38)は「お客さんが安心して食事を楽しめるよう感染防止対策は手が抜けない」と話す。売り上げはピーク時から9割減。元の売り上げに戻るまでは時間がかかるとみる。

 19日オープンの「イーアス沖縄豊崎」にステーキとシーフードの店舗を出す。「逆風」の中、村山さんは「おいしさと安全の二つを提供し続けていくことが大事。安心できるお店で満席にしたい」と期待を込めた。

 那覇市の浮島通り会は2・4メートル間隔で設置された点字ブロックを目安に、人との距離を取るよう呼び掛ける。通り会役員の城間栄輝さん(52)は「買い物客や会員らの新型コロナ感染防止で始めた」と説明する。

 第2波への備えは必要だが「観光客が窮屈さを感じるのでは」との声もある。マスク着用の張り紙と合わせ、掲示を続けるかやめるか「悩み中」だという。

(社会部・光墨祥吾、山城響、西里大輝)

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