1998年ごろから生活保護を受給している沖縄市の40代男性が、国の通知で定められた通院のための交通費(移送費)が支給されないのは違法として、市を相手に移送費の支給決定を求める訴訟を22日までに、那覇地裁へ起こした。

(資料写真)那覇地裁

 提訴は2月27日付。訴状などによると、男性は精神疾患などで定期的に中部の病院へバスなどで通院。2015年ごろに移送費が支給される制度を知り、当時の担当ケースワーカーに尋ねたところ「交通費は保護費から出してください。他の人にもそうしてもらっている」などと説明を受けたという。

 厚労省は10年3月の生活保護に関する局長通知で、バスなどで医療機関へ通院する場合、原則事前申請で移送費を支給するよう定めている。男性側は「受給条件を満たしているのは明らかだ。健康で文化的な生活水準が維持できなくなっている」とし、違憲で違法だとしている。

 男性代理人の大井琢弁護士は「県外では同様の事例で原告勝訴の事例もある。ケースワーカーの対応は違法と言わざるを得ない」と述べた。沖縄市の担当者は「訴訟中なのでコメントできない」とした。