春の選抜高校野球21世紀枠の候補に挙がり、町を盛り上げた本部高校(沖縄県本部町、上間均校長)の野球部。21世紀枠に選ばれず、夏の甲子園に自力で行く夢も新型コロナウイルスで絶たれた。それでも、部員らは気持ちを切り替え、3年生にとって最後の大会となる「2020県夏季大会」(4日開幕)に向け、練習に励む。そんな彼らを応援しようと、同校卒業生や町内の企業・個人から物資両面での支援の輪が広がっている。

「武本部(ぶーむとぅぶ)」の鶴文字を前に意気込む本部高野球部員ら=6月25日、同高グラウンド

 風のわ保育園(宮里健子園長)は6月25日、職員24人が5月末から作った1800羽の折り鶴を贈った。園は同校生の職場実習先。同校卒業生の宮里園長は「部活だけでなく、勉強やいろいろなことに頑張って」と、文武両道の町民性を表す「武本部(ぶーむとぅぶ)」を鶴文字に込め激励した。幸地怜央れおん主将は「皆さんの支援、応援に感謝して県大会では優勝を目指す」とお礼を述べた。

 野球部では毎日の練習時、体作りのために補食が出る。平安山海マネージャーと共に補食を作る宮城岳幸監督は材料の買い出しも行い、メニューに工夫を凝らす。

 25日のメニューは牛肉と玉ねぎ入りのハッシュドビーフ。毎日、炊飯器二つで炊く36合の白米の香りが練習中の部員の空腹感を刺激する。今年は新1年生13人が入部し、30人の大所帯に。補食費は部費だけで賄えず、5月に瀬底産業から寄付金が贈られた。ちゅらしま産業は2年前から卵200個を毎月寄贈し、グラウンド整備の際には重機などを無償提供している。

 補食時の机といすが足りなくなり、地元の小浜工務店に相談すると「生徒たちのために」と手作りの机といすが贈られた。ほかにも町内の企業、個人から寄付金や野球道具、飲食物が届いたという。

 3年の仲榮眞佑さん17は最後の大会に向け「平常心を保ち、打撃に力を入れたい。たくさんの人たちに感謝して、恩返しができるように全力で頑張りたい」と意気込んだ。(仲間里枝通信員)