沖縄県は那覇空港内にサーモグラフィー機器を設置して発熱者を割り出しているが、8日の新たな感染者2人はそれぞれ検査を通過。水際対策の限界が浮き彫りになった。
40代男性は、那覇空港に到着した7月1日時点で発熱しておらず、搭乗口に設置したサーモグラフィー検査で感染の端緒はつかめなかった。石垣市の50代女性も6月29日に新石垣空港へ戻った際の検査で分からず、5日後に微熱が出た。県によると、発熱を感知できても看護師による問診を断った搭乗客もいる。
大城玲子保健医療部長は8日の県議会代表質問で「国内移動は強制的に検査はできず、協力をいただく形で対応する以外にない」と説明。「空港で発熱を感知した場合、できるだけ検査につなげられるよう努力したい」とし、県民にも新型コロナウイルスに感染した人と濃厚接触した可能性をスマートフォンに通知する「接触確認アプリ」の活用を呼び掛けた。