沖縄県の金城賢知事公室長は9日、本島北部のキャンプ・ハンセン所属の米軍関係者複数人、普天間飛行場所属の米軍関係者1人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。同日午前、米海兵隊から県に情報提供があったという。在沖米軍基地で感染が確認されたのは4施設目。
県内は2日にキャンプ・マクトリアスに駐留する海兵隊員の家族1人、7日に普天間飛行場所属の軍属ら5人の感染が明らかになったばかりだった。在沖米軍基地で感染が拡大している恐れがある。
金城公室長によると、海兵隊から一報があったのは9日午前9時40分ごろ。キャンプ・ハンセン所属の「複数人」の感染について「同じ部署に所属している者もいるが、全員同じ部署というわけではない。現在、感染ルートの調査中である」と報告があったという。ハンセンでは感染判明を受け8日夜から屋内退避が行われていたが、9日午前9時10分ごろに解除されたという。
「複数人」が何人かは明らかにしていない。
普天間飛行場所属の1人については、既に感染が判明した同飛行場所属の5人と同じ組織に働いているとの情報という。
玉城デニー知事は8日の記者会見で「ローテーションや転勤などで沖縄の外から入ってくる米軍関係者の数などの状況について、一切情報がないということは大きな問題だ」と述べ、外務省沖縄事務所と沖縄防衛局に対し、米軍への積極的な情報開示と疫学調査への協力を要請する方針を示している。