主に高知県などで栽培されている野菜「リュウキュウ(ハスイモ)」を沖縄県内でも広めようと、今帰仁村在住の高田勝さん(60)が奔走している。6月22日に、自身の畑で栽培しているリュウキュウ約50株を北部農林高校実習助手の伊野波彰さん(55)に譲渡。栽培の普及に努めているほか、リュウキュウを使ったメニューを出す料理人からの評判も上々だ。(北部報道部・當銘悠)

「リュウキュウ(ハスイモ)」の県内での普及を目指す高田勝さん(左)と伊野波彰さん=6月22日、今帰仁村運天

 原産地は東南アジアで、沖縄を経由して高知などに伝わったため「リュウキュウ」と呼ばれる説があるという。ハスイモは里芋と同じサトイモ科サトイモ属の植物だが、サトイモが主に根の部分を食べるのに対し、ハスイモは葉(よう)柄(へい)(茎や枝と葉をつなぐ部分)を食べ、サトイモの近縁種とされている。

 傘の代用になるような形をしていて、高田さんの畑では、葉が縦1・1メートル、横80センチ、高さは密生した状態だと2メートルを超える。

 昨年末、ホテルのシェフや沖縄美ら島財団、地元農家らとの勉強会で、リュウキュウが話題に。1月に高田さんが手始めに、伊野波さんに数株を譲り、調理してみたところ北部農林高職員や料理人らから好評だったという。

 同高は、これまで市場に出回っていない沖縄在来種の葉野菜「米青葉(メーオーパ)」を栽培。6月に譲り受けたリュウキュウの株は校内で鉢に植えており、伊野波さんは「米青葉のように栽培方法を研究して、リュウキュウを農家さんたちに栽培を広めていけたら」と展望を語る。

 リュウキュウを使ったサラダを提供している名護市内の飲食店「なり壱」の国吉諒料理長(35)は「シャキシャキとした食感で、お客さんにも評判がいい。食材としてもアクがなくて使いやすい」と高評価。高田さんは「湿度が高く雨の多い環境が生育に適しているのでは」と推測し「もっと県内で浸透していけば、うれしい」と話した。