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コロナ感染者数を一転公表 ひ弱さ目立つ県の姿勢 米軍の存在含めた対応を

2020年7月13日 06:20

 【解説】在沖米軍基地での新型コロナウイルスの集団感染が明らかになった11日、県が「米軍との信頼関係」を理由に非公表としていた感染者数を夜になって公表した。背景には四軍調整官の同意があった。感染者数という感染症対策における最低限の情報の扱いさえ、米軍の「お墨付き」を必要とする県のひ弱さが目立つ。

11日の記者会見で米軍基地で大規模感染が発生していることを明らかにする玉城デニー知事=県庁

 感染者数は公表されたが、最も重要とされる感染経路や感染者の行動歴は不透明なままだ。民間の感染者と同じ程度の情報開示にはほど遠い。県が重視したいのは、県民の命か、「米軍との信頼関係」かが問われている。

 沖縄という一つの島にある米軍基地での感染急増は、県民の暮らしそのものを危険にさらす。米軍の重症者を海軍病院で収容しきれなくなれば、県立病院が受け入れる事態も想定される。にもかかわらず、把握した感染者数を明かさなかった県の姿勢は、感染対策に力を注ぐ県民の信頼に背くものだ。

 11日の米軍関係者の感染者45人は、わずか1日で県内の2~7月の感染者数148人の約3割に相当する。県の警戒レベルに当てはめると、不要不急の渡航自粛や飲食店の営業時間短縮を要請するレベルだが、米軍関係者の感染はこれに含まれていない。米軍基地で大規模なクラスターが発生したからには、市中感染につながる懸念も増している。県は米軍の存在を含めた新たな指標を作成するといった対応を取る必要がある。(社会部・下地由実子)


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