琉球ガラス村を運営するRGC(沖縄県糸満市、稲嶺佳乃社長)は仏壇・仏具販売大手のはせがわ(東京都)に、琉球ガラスの位牌(いはい)やミニ骨つぼの卸し事業を始めた。新型コロナウイルスの影響で観光客向けの販売が落ち込む中、日常使いができる製品の新たな需要を開拓するのが狙い。2月から全国約40店舗で販売しており、今月13日までに約450件、400万円を売り上げた。県内では管理型公園墓地販売の琉球メモリアルパークにも卸しており、徐々に取り扱いを広げる方針だ。(政経部・仲田佳史)

琉球ガラスの位牌や茶器の販売に力を入れているRGCの稲嶺佳乃社長=糸満市

 昨年2月、東京ビッグサイト(東京国際展示場)で開かれたエンディング産業展に琉球ガラスの製品を出展したのを機に、はせがわとの商談が成立した。

 沖縄好きな旅行者や、親族や友人が沖縄にいる人など琉球ガラスに親しみを持っている層をターゲットに、黒と水色を混ぜ合わせたダークブルーやピンク色、気泡が閉じ込められている透明色の3種類を用意した。ミニ骨つぼは、墓から遺骨の一部を分けて自宅で供養したい要望があるのに合わせて開発。位牌は注文を受けてから戒名を彫って送る。初年度の販売は600万円を目標にしている。はせがわの取り扱い店舗を増やして、3年後には3千万円にまで伸ばす方針だ。

 県内でも同じ製品を販売しており、10種類以上の色やデザインがあり、オーダーメードにも対応する。伝統的な様式にとらわれない若い人の需要が見込めるとして、種類を増やす方針だ。

 新型コロナの影響で3月以降、主要卸先の県内土産品店への売り上げが急落している。観光客の回復が見込めない中、これまでのグラスや皿の販売だけでは厳しいとして、新規事業の開拓に乗り出している。台所に置いて家内安全を願う、沖縄独特の火の神(ヒヌカン)で使う花瓶や香炉の開発も検討しており、来年3月までの販売を目指している。

 稲嶺社長は「琉球ガラスは観光土産品としてのイメージを持たれている。生活の中で身近に使う製品となるよう利用場面を提案しながら浸透させたい」と意気込んだ。