性的少数者の人々を中心に、宜野湾市議会への再上程、可決を訴える動きも広がっている。

宜野湾市議会の条例案否決を受け、砂川秀樹さんが再上程と可決への賛同を呼び掛けるオンライン署名(署名サイト「チェンジ・ドット・オーグ」より、一部個人名をモザイク加工しています)

 「地域に拒否され、ここで生活してはいけないのではないかとさえ感じた」。宜野湾市に住む宮城由香さん(49)は、条例案否決にひどく落胆した一人だ。レズビアンであることを公表し、女性パートナーと23年暮らす。

 かつて緊急入院した病院での経験。病状説明や手術の同意署名に「家族ではない」という理由でパートナーが認められず悔しい思いをした。同性同士で生きる多くの「壁」を感じつつ、マイノリティーの仲間たちに救われ、さまざまな啓発活動に参加してきた。「社会は少しずつ変わっている。そう信じていたのに」

 否決を受け、友人で文化人類学者の砂川秀樹さん(53)=東京都=が翌日立ち上げたのは、市議会に再上程と可決を求めるオンライン署名だ。呼び掛け文は〈宜野湾市の問題だけではない〉と危機感を訴え、15日正午までに1万6871人が賛同した。

 署名への協力を「当然のことよ」と快諾する知人たちの存在で、宮城さんは前を向けたという。「普段は条例が決まるプロセスにあまり関心を持たないかもしれないが、今回の出来事をきっかけにちゃんと考えてみようと思う人たちが増えてくれたらうれしい」

 市議会に抗議の意思を示そうと、県内外の団体へ賛同の協力を呼び掛ける新たな取り組みも始まった。

 中心メンバーで、性的少数者が生きやすい社会を目指す市民団体「てぃーだあみ」共同代表の竹葉梓さん(41)=那覇市=は、心と体の性が一致しないトランスジェンダー。条例案否決に「いまだにこんなことが起こるのかとショックを受けた。性的少数者への差別を認め、男女平等の実現も否定するものだ」と憤った。