涙の跡

「試験会場で引退って、ないな」相棒に勝利を渡せず 肩を寄せる最後の夏

2020年7月24日 06:20

[涙の跡]読谷エースの上地輝虎    

2回戦敗退後、互いにねぎらった読谷エースの上地輝虎(右)と捕手の比嘉樹音=18日、コザ

 いつもボールを受けてくれる相棒が、きょうはいない。18日の2回戦で、読谷エースの上地輝虎は英検受験で欠場した幼なじみの正捕手・比嘉樹音のため、「勝って次は一緒に挑む」と試合に臨んだ。だが浦添商業に1-8で敗れ、願いはかなわなかった。

 立ち上がりが不安定で徐々に調子を上げていくタイプ。いつもなら小学時代からバッテリーを組む比嘉が駆け寄って気持ちを上げてくれるが、ミットを構える2年生捕手に甘えるわけにはいかない。しかし1回1/3、自責点3で降板した。

 一方、比嘉は試験か試合かで悩み抜いたという。最終的に「大会も、進学のための英検もどちらも大事」と決め、勝利を信じて仲間に託した。試験を終え、球場に駆け付けた時には試合は終わっていた。

 上地は「負けて申し訳ない。(試験会場の)視聴覚室で引退って、ないな」とおどけて謝罪すると、比嘉は「俺らの分まで頑張ってくれた」と感謝した。試験を優先したことを悔やみ、落ちこむ比嘉を上地が励ます。最後は肩を寄せ、終わった夏をかみ締め合った。(新崎哲史)

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