[窪田順生ITmedia]

 教育者のみなさんからすれば、天皇陛下や「サザエさん」のタラちゃんなども「ヤバイ髪型」だったということなのだろうか――。

 一部の都立高校で「ツーブロック禁止」としていることについて、東京都教育委員会が「外見等が原因で事件や事故に遭うケースがあるため」という意味不明の説明をしたことがSNSで大きな話題になっている。

一部の都立高校で「ツーブロック禁止」としたことで、話題に(写真提供:ゲッティイメージズ)

 ただ、今回たまたまツーブロックに注目が集まっただけで、日本の教育現場にはこのような「謎ルール」があふれている。例えば「ベルトは革製で黒」「下着は白限定」「ポニーテール禁止」など外見の細かい指定だけではなく、「マフラー禁止」という誰トクなのかよく分からない決まり事まで存在しているのだ。

 さらに深刻なのは、そのような理不尽なルールが学校から巣立った後も続くことである。会社に就職をした若者たちにも、「何でそんなことやるの?」と首を傾げるような「謎ルール」が課せられているのだ。例えば、先日の『「いきなり!ステーキ」一本足打法経営が、なんともビミョーに感じるワケ』の中でも触れたが、ペッパーフードサービスでは、会議の冒頭に「点呼」をとるという「謎ルール」が存在している。社長が「番号!」と言うと、一人ずつ「1!」「2!」「3!」と叫ぶ。うまくつながったと社長が納得するまで何度も繰り返させられる。

 これはこの会社だけが「特殊」なわけではない。「新人は誰よりも早く出社して雑巾がけ」という昭和ノリの会社もいまだに多く存在するし、「入社3年目までは白いワイシャツしか着てはいけない」というよく分からないヒエラルキーを重視する会社もあるし、オフィスで働く女性に対しても「メガネ禁止」や「ヒールは5センチ以上」なんてドレスコードを強いる、意味不明の会社もあるのだ。

 つまり、今回のツーブロック騒動に限らず、おじさんたちが「謎ルール」を課して、若者の自由を制約するのは、日本社会においては極めてオーソドックスな話なのだ。

会社でも意味不明な「謎ルール」は多い