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沖縄、第2波入った?入ってない? 「街にウイルス広がってる」「線引きなし」 割れる見解

2020年7月25日 08:38

 新型コロナウイルスの県内の感染確認は7月に入って増え続け、24日現在で30人、米軍関係は200人を超えた。県は「警戒レベル第2段階(流行警戒期)に移行しつつある」との現状認識を示すが、以前から到来を警戒する「第2波」の明言はない。今、県内の感染状況は「第2波」なのか。識者の見解は割れている。

沖縄関係の患者数の推移

 群星沖縄臨床研修センター長の徳田安春医師(総合診療)は「日本も含めて、世界的に第1波は終わっていない。日本は自粛で5、6月に一時感染が落ち着いただけで、波はくすぶっている」と指摘する。

 4月までの検査対象は「重症化リスクがある」「クラスターの恐れがある濃厚接触者」など、ごく一部。7月以降は対象を濃厚接触者と軽症者に拡大して、より多くの陽性者を捉えたために単純比較できないが、米軍基地と本土からの移入で「県内感染者は確実に増えている」とみる。

 徳田さんは「無症状でも他人にうつる特徴があり、発熱などの症状ベースの対策では不十分だ」と強調。「人の流れを止めたくないなら、空港で感染流行地域から来た人に同意を得て全員検査するなどし、検査・追跡・隔離の封じ込めを徹底すべきだ」と求めた。

 「第2波に入った」とみるのはウイルス学に詳しい琉球大学の斉藤美加助教だ。県内感染増と同時に、米軍基地での感染拡大を理由に挙げる。「経路をたどれない例もある。街にウイルスが広がっていると考えて対策した方がいい」と市中感染に警鐘を鳴らす。

 今後の懸念は、移動も社会経済活動も続けながら、ウイルスを抑え込めるのか。治療の最前線に立つ県立中部病院感染症内科の横山周平医師は「人が移動すれば感染はいつでも起こる。ここからが第2波という線引きはない」と考える。

 最初の流行のきっかけは3月の3連休で人の移動が増えたこと。観光客の増える夏場7月の4連休で同じことを繰り返さないか警戒する。病院では今、患者の大幅増に備え、重症者の受け入れ準備を進めている。横山さんは「感染が広がっているかは1、2週間後に分かる。状況に合わせ身軽に動けるようにしないと医療現場が持たない」と危機感を募らせた。(社会部・下地由実子、篠原知恵)

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