ノックがあって、ビランデルが顔を覗(のぞ)かせた。「堀江(ほりえ)先生、そろそろランチに行きませんか」 正午を一〇分ほど過ぎていた。「ぜひ!」 瀧田(たきた)へのメールを送信すると、席を立った。 ロビーで、同じフロアの研究員二人と合流し、研究所の外に出た。 寒風が頬を撫(な)でた。