沖縄タイムス+プラス ニュース

コロナ疑い救急遅れ 40代女性が搬送後死亡 浦添消防が謝罪

2020年8月6日 07:19

 浦添市消防本部は5日、119番通報した患者が新型コロナに感染しているのではないかと疑い、救急搬送が遅れた事例があったとして市役所で会見を開き、謝罪した。患者の40代女性=浦添市=は4日、搬送先の病院で死亡が確認された。同本部によると新型コロナ抗原検査は陰性で、死因は不明。搬送の遅れと死亡の因果関係は不明で、女性に持病があったかは非公表。同本部はコロナ感染への思い込みから患者の意識の有無など基本的な確認事項を怠り、救急出動が遅れたことを「大きな問題」として謝罪した。

救急出動の遅れを謝罪する嘉味田朝消防長(左から1人目)と松本哲治市長(同2人目)ら=5日、浦添市安波茶・浦添市役所

浦添市消防本部情報指令課の対応

救急出動の遅れを謝罪する嘉味田朝消防長(左から1人目)と松本哲治市長(同2人目)ら=5日、浦添市安波茶・浦添市役所 浦添市消防本部情報指令課の対応

 同本部によると、4日午後6時27分に女性の母から「娘が倒れている。3~4日前から38度台の発熱もある」と通報があった。通報は同本部情報指令課の男性係長と男性職員で対応。係長は発熱情報から新型コロナ感染を疑い、意識や呼吸の状態など基本的な容体の確認をせず、保健所へ連絡するよう促した。

 その20分後、自らの確認不足に気付いた係長が再度女性の母に電話。母親が確認したところ、女性は意識がなく、呼吸も正確に確認できなかったことから、同6時55分までに救急隊と医者が同乗するドクターカーに出動要請をかけた。

 同6時47分には女性の母から相談を受けた保健所が、職員に救急対応をするよう連絡していた。同6時56分に救急隊が到着した時には女性は心肺停止状態で見つかり、同7時18分に市内の病院に搬送後、死亡が確認された。

 同本部は「本来なら、新型コロナに感染していたとしても意識や呼吸がなければ救急車で搬送する」と説明。嘉味田朝消防長は「通信指令業務における基本的なミスであり、組織全体で反省する。管理体制の強化に努める」とした。松本哲治市長は「初動が明らかに不適切だった。職員一同に注意を呼び掛ける」と謝罪した。

 今後、職員2人と管理職を含め処分を検討する。

連載・コラム
きょうのお天気