沖縄県の那覇市牧志で南西観光ホテルを営む南西観光(那覇市、大田誉代表)が、第三者事業承継(M&A)によってデイゴホテル(沖縄市中央)を7日までに引き継いだ。デイゴホテルの名称と20人の従業員の雇用は継続される。1日付でデイゴホテル社長に就任した大田さん(48)は「県内でもかなり伝統あるホテル。これまでの歴史を大切にしながら、新しい歩みを進めたい」と意気込んでいる。

デイゴホテルの事業を譲渡した宮城勝さん(右)と承継した南西観光の大田誉社長=7日、沖縄市中央

 デイゴホテルは1966年創業。ベトナム戦争のさなかに米軍関係者向けに開業し、日本復帰後は観光客や、スポーツ合宿を多く受け入れ滞在型ホテルとして人気を集めた。ただ、宮城勝前社長(65)=現相談役=によると後継者不足が課題だったといい、2018年に県事業引継ぎ支援センターに相談した。登録支援機関の琉球銀行の紹介もあり、南西観光とのマッチングに至った。

 宮城さんは「お互い家族経営で成り立ってきたなど、共通点も多い。従業員も安心している」とし、「来年には沖縄アリーナの供用も始まる。ぜひ新しいリーダーの下で頑張ってほしい」とエールを送った。

 大田さんは「コロナ禍の中ではあるが、リピーターやホテルの歴史を大切にし、今後に生かしたい」と話した。

 支援センターによると、県内の後継者不在率は82・9%で、全国ワースト。地域活性化の観点でも事業承継が重要課題となっている。(中部報道部・豊島鉄博)