沖縄を舞台に、血のつながらない兄と妹のきょうだい愛を描いた映画「涙そうそう」の主演俳優、妻夫木聡さん(39)と、シアタードーナツ代表の宮島真一さん(46)によるオンライントークイベントが7月26日、市中央の同館で開かれた。同作は主に市内で撮影され、宮島さんは方言指導で協力。現在も親交が続く2人は、当時の思い出話に花を咲かせた。妻夫木さんは「沖縄は第二の故郷」と笑顔を見せ、観客も妻夫木さんが演じた「ニーニー」との再会を喜んだ。

映画「涙そうそう」の思い出を振り返るオンライントークイベントに出演した(左から)妻夫木聡さん、シアタードーナツ代表の宮島真一さん、涙そうそうのロケを支援し、「沖縄市KOZAフィルムオフィス」でも活動する金城諭・沖縄市観光物産振興協会事務局次長=7月26日(宮島さん提供)

 イベントは、ことし5月に2人がオンラインで近況報告をしていた際、宮島さんが妻夫木さんに提案して実現した。東京と同館をビデオ会議アプリでつなぎ、新型コロナ感染拡大防止のため観客を県内在住の30人に限定、1階と2階のシアタールームに分かれて参加した。

 妻夫木さんは、撮影が始まる2週間ほど前に沖縄入りしたといい、宮島さんとの台本の読み合わせの合間に、日焼けするため一緒に海に行ったり、頻繁に食事や飲みにも行くほど親交を深めたと語った。

 作品について妻夫木さんは「他の撮影と比べても、本気で腹を割って心と心を通わせることができた。だからこそ血が通った、温度を感じる映画になった」と振り返った。

 観客からの質問でコザの魅力を問われると「距離感が近くフレンドリーな人が多い」。「気に入っている方言は?」には「『だからよー』と『まさかやー』は印象的。最初に聞いたときはびっくりした」と笑った。イベント終盤には「コロナの影響で日本中のミニシアターが厳しい状況だが、映画はお客さんに見てもらって初めて完成するもの。これからもシアタードーナツを応援してほしい」とエールを送った。

 参加した勝連盛一郎さん(37)=沖縄市=は「人と人をつなげる映画のすごさを感じた。妻夫木さんのシアド愛も知ることができて良かった」と話した。

 「映画上映が終わった後も、ロケ地となった沖縄市で作品を語れる場がつくれて良かった」と語る宮島さん。同館は施設工事のため上映を休止していたが、8月2日から人数制限や検温などを実施した上で再開している。宮島さんは「みんなが元気になれるような映画を上映できるよう、頑張ります」と笑顔で意気込んでいた。