11日に告示された沖縄県の竹富町長選で、現職の西大舛高旬氏(72)が無投票で再選を果たした。町政の課題や2期目の抱負について聞いた。
-無投票再選となった。
「本来は、対立候補との政策論争を通して町民の審判を仰ぐのが選挙の在り方だ。このため、行政運営についてはやりづらい部分もあるかと思う。だが逆に捉えると、全町民が私の応援者だという思いもある」
-2期目の最初に手掛ける政策は。
「新型コロナウイルス対策と経済対策をいかに両立させていくかが喫緊の課題だ。社会が求める新しい生活様式をつくり上げて、同時に経済の下支えを強化したい」
-向こう4年間に掲げる重要政策は。
「コロナ禍なので安心・安全で健康なまちづくりが一番。その上で重視するのは、石垣市にある町役場を建て替えて造る新石垣庁舎の早期完成だ。その後、さらに町役場の西表島大原への移転が控える。この西表本庁舎をどのような形でつくり上げていくかが私に与えられた使命だと思っている。しっかり取り組んでいきたい」
-任期中に西表本庁舎まで整備が進むか。
「確実に仕上げていく。新石垣庁舎が、早ければ11月に着工できる。着工すれば西表移転に取り組む。これまでも議論しているが、議会と調整すれば、すぐゴーサインは出せると思っている」
-町役場の西表移転は、石垣港を拠点とする従来の交通体系を見直す必要がある。海上交通網の再構築が課題だ。
「船会社と協議しているが、なかなか答えが出ないのが現実。しかし、海上交通の再構築は重要課題。粘り強く協議しながら、早いうちに結果を出したい」(聞き手=八重山支局・粟国祥輔)