那覇市松川の松川共同住宅の駐車場で毎週水曜日の正午ごろ、移動販売車が集まって開かれる「市場」が盛況だ。約190室あり、高齢化率が6割を超える同住宅。近くにスーパーがないことから始まった移動販売車による市場は今年で5年目で、多い日には50人以上の住民が利用するほか、最近では近隣住民の買い物客も増えている。

移動販売車の商品を選ぶ住民ら=7月15日、那覇市松川・松川共同住宅

 現在は八百屋、魚屋、パン屋、豆腐屋、たこ焼き屋など7店舗が出店。会場は屋外駐車場で風通しがいいこともあり、新型コロナ流行第1波の最中も中断せずに開催されている。

 同住宅に住む女性(78)は移動市場がない日は安里のスーパーまで往復1時間かけて歩いて買い物しているといい「移動販売は売りに来てくれるのでとても便利。品ぞろえもよく毎週通っている」と重宝している。

 刺し身や魚介の総菜などを売る沖縄海鮮問屋の上地佐智子さんは「決まった商品を買う住民も10人ほどいる。人気商品が売り切れや品薄にならないように特に気を付けつつ、多くの商品を持ってこれるように工夫もしている」と語った。

 同住宅自治会の祖慶和明自治会長によると、市場オープンの30分以上前から駐車場に降りてきて、ご近所さん同士で井戸端会議に花を咲かせていることも多いほか、住民や店員が足腰が悪い住民の部屋まで買った荷物を運ぶ“助け合い”も生まれているという。「タクシーに乗り込むことも難しい高齢者もいて、移動市場は助かっている。買い物ついでにゆんたくもでき、見守りにもつながっている」と話し、移動販売市場が今後も盛り上がることを期待した。

(浦崎直己通信員)