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沖縄の病院 クラスター発生相次ぐ 医療スタッフに自宅待機指示も 人手不足が深刻化

2020年8月19日 07:40

 県は18日、新たに沖縄協同病院(那覇市)、ハートライフ病院(中城村)の急性期病院2カ所で新型コロナウイルス感染症のクラスター(感染者集団)が起きたと発表した。両病院は新型コロナ患者受け入れの協力医療機関で、逼迫(ひっぱく)する医療提供体制への影響が心配されている。自衛隊や全国知事会は同日、県内に看護師の緊急派遣を決定。クラスターが発生し、支援の緊急性が高いウェルネス西崎病院(糸満市)、かんな病院(宜野座村)に順次派遣される見通しとなった。

県内のクラスター発生状況(18日現在)

県内感染者の居住別状況(8月18日)

県の新型コロナ感染に関する判断指標と現状

県内のクラスター発生状況(18日現在) 県内感染者の居住別状況(8月18日) 県の新型コロナ感染に関する判断指標と現状

 沖縄協同病院は、17日に発熱した一般病棟の入院患者1人の感染判明をきっかけに、18日までに入院患者3人、医師と看護師7人の計10人の感染を確認。濃厚接触が疑われる職員27人を自宅待機させた。18日から当面、外来診療の一部と救急診療を休止する。

 ハートライフ病院によると、透析室の看護助手1人の感染が新たに分かった。これまでに同病院の二つの病棟で感染が判明した計5人とは別の職場で、それぞれの関連はないという。患者に濃厚接触者はおらず濃厚接触者のスタッフは既に検査済みで、全員の陰性が確認された。一般外来や救急診療は通常通り続ける。

 県内で確認された病院内クラスターは計5施設となった。県の糸数公保健衛生統括監は「外部からウイルスが持ち込まれ、知らない間に広がっている。クラスター対策班と連携を密にして事態を収めると同時に、医療機関に注意を呼び掛けていく」と警戒を強めた。

 一方、長期療養する高齢患者の多い病棟でクラスターが起きたウェルネス西崎、かんなの2病院は、院内感染した患者を新型コロナ患者の受け入れ指定・協力医療機関に搬送せず、そのまま入院させて看護を続ける。慣れない感染患者への対応に加えて、病院機能も維持しなければならず、医療現場の負担や人手不足が深刻化している。

 このため自衛隊は18日から、両病院に看護官を5人ずつ派遣。東京都の国際医療ボランティア団体・NPO法人ジャパンハートもウェルネス西崎に看護師3人を派遣した。全国知事会も19日の鳥取を皮切りに、福井、長野、高知、大分の5県から順次、看護師10人を配置する。

 派遣される看護師は防護具を着て感染患者の看護を含む業務に当たる。かんな病院の担当者は「濃厚接触者として自宅待機中の看護師もいて人手が足りない。とても助かる」と話す。

 県は今後、重症患者を受け入れる重点医療機関への派遣も念頭に看護師の不足数を調査する。

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