沖縄電力によると台風9号の影響で1日、県内30市町村で最大3万7760戸が停電した。2日午前6時現在、名護市や久米島町などで計940戸で停電が続いている。同社は「早期復旧に向けた作業をしている。雨風が強く屋外作業が危険な地域では風雨が収まり次第、本格的な復旧作業を始める」としている。

台風で電線に絡まった木の枝を取り除く作業員=1日午後2時46分、浦添市大平(国吉聡志撮影)

 台風が直撃した久米島町では1日未明から全域で停電が発生。最大2710世帯に及んだ。小脇輝人さん(41)=同町仲泊=は午前2時ごろ、自宅で就寝中にエアコンが切れ、蒸し暑さで目覚めて停電に気付いた。

 外は「ドン、ドン」と窓に打ち付けるような暴風。「風が強すぎて窓を開けるわけにもいかず、布団よりはましかとフローリングに寝そべってしのいだ」

 夕方になっても続く停電に「冷蔵庫も開けられないので食事は朝も昼もインスタントラーメンだけ。早くいつも通りの食事がしたい」と疲れた声で話した。

 同町上江洲の佐藤直美さん(59)の自宅も1日午前3時ごろから停電が続く。「悪天候のせいで日中も薄暗い。懐中電灯の明かりで読書するくらいしかやることがない」とうんざりした様子。「スマホの充電が切れたら台風情報も確認できない。不安だが、台風が過ぎ去るまで耐えるしかない」と復旧を待ち望んだ。

 本部町伊豆味の女性(54)宅では8月31日午後8時ごろから9月1日にかけて停電し、両親ときょうだいの計4人で、用意していた氷枕を使って就寝した。例年の旧盆は親戚10人ほどが自宅に集まるが、今年は新型コロナや台風で断念。「にぎやかな旧盆のはずが今年は集まれず、停電もあって余計に寂しく感じる」とつぶやく。

 窓を少し開けて暑さをしのいでいるといい、「停電なのでお米も炊けない。昨日作ったウンケージューシーとソーキ汁を食べたり、ゆんたくしたりぼーっと過ごしている」と話し、早期復旧を願った。