【豊見城】ことし7月、市豊見城に開所した地域子育て支援センター「まるしぇ」のセンター長を務める赤嶺寿子さん(38)は、3月まで市の職員だった。自身の育児でママ仲間に支えられた経験や、友人が重い産後うつになったことから、子育て支援に関わりたいと、18年間勤めた市役所を辞め、現職に就いた。マルシェはフランス語で市場や「人の集まる場所」を意味する。「子育て中のお母さんたちが仲間づくりできる場をつくりたい」と意欲を燃やす。(南部報道部・高崎園子)

「お母さんたちがだんだん打ち解けて笑顔で話をするようになるのを見るとやりがいを感じる」という赤嶺寿子さん(中央)=豊見城市豊見城・地域子育て支援センター「まるしぇ」

豊見城市内3カ所目の地域子育て支援センターとして7月に開所した「まるしぇ」

「お母さんたちがだんだん打ち解けて笑顔で話をするようになるのを見るとやりがいを感じる」という赤嶺寿子さん(中央)=豊見城市豊見城・地域子育て支援センター「まるしぇ」 豊見城市内3カ所目の地域子育て支援センターとして7月に開所した「まるしぇ」

 短大を卒業して20歳のとき市に採用され、水道、福祉、企画、商工関係などの部署を経験し、市民の支援や相談、講座の企画などに携わった。

 転機になったのは自身の子育て。6歳と4歳の2児の母で、出産した病院には、1歳の誕生日まで通える「赤ちゃんサークル」があり、心理士や助産師、栄養士が育児の相談に乗ってくれた。

 サークルを通じて知り合ったママ友たちと一緒に離乳食を作ったり、公園デビューしたり「楽しい育児休暇を過ごした」。その経験から「お母さん同士が出会う場をつくり仲良くなるきっかけを企画したい」と思うようになった。

 転身の決め手となったのが、友人が重度の産後うつになったことだった。夫の転勤で県外で暮らしていたがうつになって帰郷した。「早く支援の場につながっていたら…」。市内にも県外からの転勤族が多く、支援の場が必要と感じた。

 市で相談業務に長く携わり、どの機関につなげればいいかなど「経験や人脈を生かせる」という考えもあった。

 自分で子育て支援の施設を造ろうと不動産を回ったりしていた時、子どもが通う認可保育園を運営する社会福祉法人「金努福祉会」から声が掛かった。

 同法人は、市内3カ所目となる地域子育て支援センターの運営に手を挙げるタイミングで、金城努統括園長は「保護者会の役員として催しを企画するなど一生懸命な姿を見てきた。子育て支援に対する思いや方向性が一致し、お願いした」と話す。

 赤嶺さんは「プレママさんとママさんたちの交流会や『お下がり市』などこんなイベント、あんなイベントをしたいと考えるとワクワクして眠れないくらい楽しい。これからいろんなことを企画していきたい」と笑顔を見せた。

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 地域子育て支援センターは地域に住む親子が一緒に遊んだり、子育ての悩みを共有したり、相談したりする場で利用無料。「まるしぇ」は赤嶺さんのほか保育士2人の3人体制。新型コロナウイルスによる県の緊急事態宣言を受け現在休館中で解除後の7日に再開を予定している。開館は平日の午前9時~午後3時。場所はレキオスキッズガーデン1階。問い合わせは電話098(851)4442。