新型コロナウイルス感染拡大で観光客が減少する中、自宅にいながら沖縄観光を楽しめる「オンライン体験」のサービスが徐々に広がりを見せている。海辺でヨガ、北部観光ツアー-。数千円の手頃な価格帯や地域に詳しい人による「ディープ」な案内が好評で、利用者も増加している。収益の落ち込みに歯止めをかけ、コロナ後の誘客につなげようと、商品化をサポートする行政の動きもある。(政経部・島袋晋作、川野百合子)

宮古島の絶景を望みながらヨガ体験ができるGRAT!S!SUP(グラッツサップ)のヨガオンライン体験プラン(同社提供)

ドローンで撮影した宮古島のビーチも同時配信し観光気分を味わってもらう(グラッツサップ提供)

宮古島の絶景を望みながらヨガ体験ができるGRAT!S!SUP(グラッツサップ)のヨガオンライン体験プラン(同社提供) ドローンで撮影した宮古島のビーチも同時配信し観光気分を味わってもらう(グラッツサップ提供)

 マリンレジャーサービスのGRAT!S!SUP(グラッツサップ、宮古島市)は、ウェブ会議システムのZoom(ズーム)を使って宮古島市の観光地を案内したり、景色のいい場所でヨガをする映像を配信。インストラクターのアドバイスを受けながら楽しめる。

◆ドローン空撮に地元の食堂紹介 幅広いサービス好評

 観光案内では参加者の要望に沿ってドローンの空撮から地元の食堂紹介まで幅広く対応するサービスが好評で、4月の開始以降、約450件を受け付けた。東京の参加者が多く、北川敬之代表は「Go To事業で東京が除外されたことなどが一因」と見る。

 特別支援学校の子どもたちや年配グループの参加も。北川代表は「コロナ前には出会えなかった人たちも多い。参加料は1人1500円からで、以前の収益を埋めるには至らないが、将来につながる取り組み」と意義を語った。

 オプショナルツアーを販売するセルリアンブルー(那覇市)も、8月から「オンラインツアー」を販売。バスガイドが案内する北部観光ツアーや、琉球歴史研究家の賀数仁然さんと巡る首里城ミステリーツアーなどこれまで6回の催行で約50人が参加した。

◆「実際に訪れたい」との声も

 参加者からは「実際に訪れたい」との声が寄せられ、赤嶺弘也営業係長は「商品を増やして、知名度を上げたい。リアル感を出すため、ツアー前に県産品を送るなどの工夫も考えたい」と語った。

 離島での「オンライン体験」の商品開発を支援しようと、県も支援事業を実施。16日には事業者向けセミナーをオンラインで開催する。

 パム・コークリエーション(那覇市)と事業を受託したアクティビティジャパン(東京)の小川雄司代表は「一方的な配信ではなく、その地域に詳しい人たちと双方向で関わり合えるのがオンライン体験の醍醐味(だいごみ)。この点、コロナ前は年間1千万人が訪れた沖縄のコンテンツの注目度は高い」と可能性に期待した。

 セミナーの申し込みは専用フォーム https://bit.ly/3jsAalA