大麻所持や栽培など大麻取締法違反による摘発者数が2020年上半期(1~6月)で前年同期比13人増の82人となり、過去最多だった昨年1年間の137人を上回るペースで推移していることが県警のまとめで分かった。82人のうち10~20代が51人と全体の6割超を占め、若年層への広がりが顕著となっている。

薬物事犯の摘発推移

 県警組織犯罪対策課によると、違法薬物全体の摘発総数は、1996年に統計を取り始めて以降、2017年に188人と過去最多を記録。15~19年の過去5年間では160人~180人台で推移している。

 内訳を見ると、覚醒剤が17年の112人をピークに19年は33人と7割減少、MDMAなどの麻薬が20人(15年)から7人(19年)に減っている。

 違法薬物のうち大麻絡みの摘発は、15年の57人から19年には137人と2・5倍近く増加。その中心を占めるのが10~30代の若年層だ。背景には「有害成分が他の薬物に比べ少ない」などの誤解や、米国の一部の州などで合法とされていることで違法性に対する認識の薄さがあるとみられる。

 入手のしやすさも一因に挙げられ、組織犯罪対策課の新垣健一郎次席は「覚醒剤に比べ、大麻はインターネットでも比較的容易に手に入りやすい」とスマートフォン普及との密接さを指摘する。さらに覚醒剤など他の薬物に比べ安価で、乾燥大麻は1グラム当たり6千円と覚醒剤の10分の1程度。種子を購入し栽培することもできてしまう。

 摘発された若者が「友人に勧められた」「興味があった」など軽い気持ちで手を出している現状に、新垣次席は「学校現場と連携し、早いうちからの薬物教育が一層、不可欠になっている」と強調する。