豊見城市の介護予防事業として、市内のスポーツクラブのプールで行われていた水中トレーニング教室で、参加者の80代の女性が溺れて亡くなったことが4日、分かった。女性は7月28日、トレーニング開始直前に溺れ、病院に搬送されたが、8月13日に亡くなった。豊見城署が業務上過失致死の疑いで、スポーツクラブ関係者を書類送検する方向で捜査を進めている。

(資料写真)パトカー

 水中トレーニング教室は65歳以上を対象に、介護の必要のない体づくりを目的に、足腰に負担のない水中で運動を行うもの。2018年度から市とスポーツクラブが委託契約を結び、実施していた。

 捜査関係者やスポーツクラブ関係者によると、女性はトレーニング開始前の7月28日午前10時19分ごろ、水深1・2メートルのプールに設置された高さ40センチの底上げ台の上を歩いていたが、台から足を踏み外し、溺れたとみられる。

 担当する指導員1人は2階で他の参加者の健康チェックを行っており、1階のプールには不在だった。

 この日の参加者は12人。プール内には女性を除く9人がおり、女性の異変に気付いた参加者が女性を抱きかかえた。その直後にプールに到着した指導員がプールサイドに引き上げた。

 女性は当初、意識があり会話をしていたが、顔色が悪くなったことから、10時26分ごろ、119番通報し、10時37分に救急車が到着。その後、ドクターカーが出動した。

 本紙の取材にスポーツクラブ側は「開講式などで、指導員が来る前にプールに入らないよう注意していた。現在、原因を究明している」と説明した。市側は「遺族に申し訳ない。原因を究明してしっかり説明したい」と述べた。

 本紙の調べでは、契約内容に齟齬(そご)があり、本年度、市とクラブは書面で契約を締結していなかった。