旧盆最終日の2日、市上野宮国地域の伝統行事「宮国の大綱引き」が宮国公民館前の通りであり、「西組」が2勝1敗で勝ち越した。東が勝つと「豊作」、西が勝つと「豊漁」とされている。今年は、新型コロナウイルスの感染防止のため規模を縮小して実施。住民ら約50人が目いっぱい綱を引いた。(宮古支局・知念豊)

力いっぱい綱を引く東組の住民=2日、宮古島市上野宮国

綱引きの前に歌を歌い輪になって踊る住民ら

公民館前の十字路に綱を運ぶ住民の男性ら

力いっぱい綱を引く東組の住民=2日、宮古島市上野宮国 綱引きの前に歌を歌い輪になって踊る住民ら 公民館前の十字路に綱を運ぶ住民の男性ら

 宮国集落の綱引きは市の無形民俗文化財。起源は不明だが、農作物の収穫を祈願し、災厄を追い払うなどの意味があるとされており、毎年旧盆の最終日に行われている。

 平良毅自治会長(61)によると、コロナの影響で中止も検討されたが、住民から実施の要望が多く開催を決めた。例年なら観光客も交えて盛大に綱を引くが、今年は住民だけで執り行った。綱は今も手作りで、材料となるキャーン(シイノキカズラ)のつるは、台風9号が近づく前に青年会や役員らで集めた。

 綱の長さは通常約30メートルだが今年はそれぞれ約5メートルに縮小した。道ジュネーも簡略化したが、それでも西と東の男性たちが「ヘイ、ヤッサー」「ヘイ、ヤッサー」と勇壮な掛け声で綱を肩に担いで歩く姿は例年通り見られた。

 午後6時すぎから綱引きが始まり、勝利した西の綱を引いた住民は笑顔で喜んだ。平良自治会長は「300年以上続くとされる行事であり、旧盆で帰ってきている先祖にも見てもらいたかった。中断することなく、実施できてよかった」と汗を拭った。