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「暴力団から請求来る」と脅し着手金要求 コロナ給付金不正の税理士ら

2020年9月11日 07:13

 新型コロナウイルスで経済的打撃を受けた中小企業や個人事業主を対象に国が支給する「持続化給付金」を不正に受け取った疑いで、県警の家宅捜索と任意聴取を受けている那覇市の税理士とその知人の男の2人が、暴力団との関係を示して申請者を脅し、「着手金」と称して現金を要求していたことが関係者への取材で分かった。関係者は、税理士事務所に暴力団関係者が出入りしていたことも証言している。

不正受給を巡る関係図

 不正受給に関与した疑いがある男2人は、制度上給付対象にならない事業実績のない個人名義を集め、確定申告書などを偽造して名義人本人に不正受給させた上で、その一部を手数料や着手金名目で徴収していたとみられる。

 関係者によれば、税理士の知人は申請手続きに入る前に着手金と称して申請者に現金を要求。「支払えない」と相談してきた申請者に対しては、特定の暴力団の組織名を示して「(着手金の)請求が暴力団から来る」などと迫ったという。

 本紙に実態を証言した関係者は「(聴取を受けた税理士の知人は)反社会的勢力とつながっている。彼らにお金が流れている確率は高い」と語った。

 男らは受給額の3割程度を徴収していたとみられ、それらが暴力団など反社会的勢力に流れている可能性がある。

 男2人が給付金申請に関わった人数は400人、取り扱った件数は1800件に上るとみられ、不正に得た額は5億円規模に膨れる可能性がある。

 県警は今月3日、那覇市に事務所を構える税理士の男ら関係者の任意聴取と家宅捜索に踏み切り、証拠資料などを押収。反社会的勢力への金の流れがないか、慎重に裏付け捜査を進めている。容疑が固まり次第、詐欺などを視野に立件する方針。

 持続化給付金は中小企業、フリーランスや個人事業主など今年のある月の売り上げが前年比50%以上減少している事業者を対象に支給される。

 所管する中小企業庁によると、雇用契約関係にある学生のアルバイトや主婦のパート、あるいはインターネットへの出品による売り上げを雑収入として確定申告する人は、受給対象者と見なさない。

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