アルツハイマー病に代表される認知症は、国内の患者数が2025年に700万人を超えると推測されるなど国民的課題の病気です。国も諸施策を展開していますが、まだ特効薬がなく認知症の人と介護する側の負担が大きいことから、地域一体となった取り組みがますます重要視されています。9月21日は「世界アルツハイマーデー」。認知症への向き合い方を一緒に考えてみませんか。

企画・制作=沖縄タイムス社広告局

監修=近藤毅氏(琉球大学医学部附属病院・精神科神経科教授)

目安チェック 早期受診を

 認知症は、誰にでも起こりうる脳の病気で、具体的にいうと「生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、日常生活・社会生活を営めない状態」です。老化によるもの忘れとは異なり、じわじわと進行します。
 認知症は主に、脳全体が萎縮(いしゅく)して機能が損なわれる「アルツハイマー型認知症」と、脳梗塞等によって脳細胞が死滅する「脳血管性認知症」の2つのタイプのほか、レビー小体型認知症や前頭側頭型認知症があり、認知症と診断された方の過半数がアルツハイマー型認知症と言われています。
 沖縄県で認知症と診断された人は2016年3月末時点で3万8628人おり、年々増加傾向にあります。
 認知症の症状には「中核症状」と「行動・心理症状」の二つがあります。中核症状とは、脳の神経細胞が死んでいくことによって直接発生するもので、(1)記憶障害(もの忘れが多くなる)(2)見当識障害(今がいつなのか、ここはどこなのかわからなくなる)(3)判断力の低下(寒くても薄着のまま外出する)などがあります。行動・心理症状とは本人がもともと持っている性格や環境、人間関係などの要因が絡み合って起こる、うつ状態や妄想といった症状です。
 日常の暮らしの中で認知症ではないかと思われる言動を「認知症の人と家族の会」が会員の経験からまとめたものが左の「『認知症』早期発見の目安」です。医学的な診断基準ではありませんが、ひとつの目安として参考にしてください。いくつか該当するのであれば、専門家に相談することをお勧めします。