沖縄美ら海水族館(本部町)は15日、クモガニの一種「ミナミオーストンガニ」の雌の1個体の展示を始めたと発表した。「深海の小さな生き物コーナー」で観賞できる。同館によると、同種の国内での捕獲例は過去に4個体のみで、展示は世界で初めて。

展示が始まったミナミオーストンガニ(沖縄美ら海水族館提供)

 グアムやパラオ、小笠原諸島の水深210~637メートルで発見例があり、展示されている個体は、2019年12月に久米島近海の水深600メートル付近で採集された。

 甲羅の幅は40ミリで、背面の前半部に一対の細長いトゲがある。体はオレンジ、脚はオレンジと白のしま模様で、脚にも鋭いトゲが並んでいる。

 同館の観察では脚を使って砂をかき集め、体を砂に埋める行動があった。卵を腹部で保護する抱卵も見られ、全長約3・5ミリの「ゾエア幼生」3千個体を10日間かけて放出するなど、従来知られていなかった生態が判明したという。