県の緊急事態宣言が解除されて初の大型連休となった19日からのシルバーウイーク4日間は、宿泊施設内で過ごす「巣ごもり観光」が顕著に見られた。恩納村のリゾートホテルでは、観光施設などを経由せずにホテルに来るため、チェックインのピーク時間が早まったり、ルームサービスが通常の1・5倍に増えたりした。一方、観光施設では県民需要なども高く、入場者数は若干回復傾向がみられたが、全体的には低調だった。(政経部・川野百合子)

シルバーウイーク4連休の初日、那覇空港に到着した観光客ら=19日午後

 ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄(恩納村)では、4連休の稼働率が90%を超えた。プールは1日を通して家族連れでいっぱいに。担当者は「通常は観光してからホテルに来るケースが多いが、今回はチェックイン時間のピークが早まった。逆に予約制にしている朝食のピークは遅くなり、小さな子連れも館内でゆっくり過ごすなど、例年とは違う景色があった」と説明する。

 ルームサービスの注文も例年の1・5倍になり、感染防止の傾向がみられた。

 別の中部のリゾートホテルの総支配人も「最初の3日間は、ほぼ満室。例年はホテル以外で外食をする客も多いが、密を避けようと4割近い宿泊者が館内のレストランで夕食を食べていた。感染防止の意識が強かったのではないか」と分析する。

 日本トランスオーシャン航空(JTA)によると、4連休の1日平均搭乗者数は、約6500人だった。前年は同時期に台風による欠航があったため、搭乗実績は7割だった予約率より上昇し、前年同期比9割強となった。全日本空輸(ANA)も同様に、搭乗実績75%となった。

 一方で、10月以降の予約は伸び悩んでいる。航空関係者は「予約率は30%程度。減便もあるが、出発地と訪問先の感染状況を見極めたいと、直前にならないと動かない傾向だ」と話す。

 ただ、県民の県内旅行需要は高い。リゾートホテルを中心に「那覇とま~るクーポン」や国の支援策「Go To トラベル」など、県内旅行助成を活用した県民も多く、観光施設では4連休、例年の10%程度だった入場者が40%弱まで回復。南都の運営するおきなわワールドでは20日、入場者数が60%を超え、約3割が地元客だった。

 南都の大城宗直社長は「人混みを避けてホテルにこもる傾向は強いが、密にならない自然が多い所であればニーズも高い」とみる。その上で、今後の観光客の回復に向けて「県は今のうちにマーケットの動向を分析して、誘客に動いてほしい」と要望した。