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美ら海水族館まで自動車道を延伸へ 政府検討「菅首相のアイデア」 沖縄の北部観光を振興

2020年9月28日 08:01

 【東京】政府が本島北部地域の交通アクセス向上を目的に、来夏にも全線開業する名護東道路(名護市伊差川~数久田、6・8キロ)を、本部町の沖縄美ら海水族館付近まで延ばす案を検討していることが27日、分かった。北部で2025年までに開業予定の大型テーマパーク、世界遺産の今帰仁城跡など、主要な観光地を訪れやすくする。高規格の自動車専用道路として、沖縄自動車道の許田インターと本部町を結ぶ。観光客が那覇空港から本部地域まで移動する時間を短縮する狙いがある。

(資料写真)沖縄美ら海水族館

名護東道路の開通状況(2019年3月14日沖縄タイムスより)

(資料写真)沖縄美ら海水族館 名護東道路の開通状況(2019年3月14日沖縄タイムスより)

 複数の関係者が明らかにした。官房長官時代から沖縄案件を取り仕切る、菅義偉首相の肝いり政策とみられる。

 政府は現在、沖縄自動車道と名護東道路を接続して自動車専用道路にする事業を実施しており、21年夏ごろの完成を予定している。

 延伸するルートの詳細は未定だが、政府関係者は「官房長官時代から沖縄案件を仕切る菅義偉首相のアイデア。具体的な事業設計はこれから」とする。

 名護東道路の延伸を巡っては、民間・行政の両方から要望が出ていた。

 県内大手企業などがオリオン嵐山ゴルフ倶楽部(名護市、今帰仁村)で計画している本島北部のテーマパーク建設を巡り、市場分析などを手掛けるマーケティング会社「刀」の幹部が18年7月、官房長官だった菅氏と国会内で会い、支援を要請した。菅氏は「国のできる範囲で、全力で支援する」と応じ、道路などインフラ整備が重要との認識で一致したという。

 19年9月には今帰仁村議会が、テーマパーク建設予定地に含まれる同村を経由して本部町で終着させる道路の整備を国や県に要請する趣旨の決議案を、全会一致で可決した。

 菅氏は県民投票などで反対の民意が示されている名護市辺野古の米軍新基地建設も強行的に進めてきた。

 こうした経緯から政権与党関係者は「菅氏は基地建設に理解を得るため、北部振興が不可欠と考えている。高規格道路の延伸が、その一助になるという考えだ」と分析した。

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