【宜野湾】市伊佐の渡名喜章介さん(12)の自宅の鶏が8月下旬、大きさ約2センチの「しにちっちゃい卵」を産んだ。学校で友人たちに「割って割って」とせがまれたが、持ち帰って自宅の冷蔵庫に保存した。ようやく決心して割ったのは、約2週間後。白身の中に、黄身のかけらが入っていた。味見をするのは鮮度の問題で諦めたが、いつか夢の「渡名喜養鶏場」を持った時、もう一度小さな卵を見つけて食べてみたいと話している。(中部報道部・平島夏実)

鶏を抱く渡名喜章介さん(右奥)と、弟の慶介さん(手前)、曾祖父の瑞慶覧朝光さん=12日、宜野湾市伊佐

渡名喜家で生まれた小さな卵(上)と通常の大きさの卵。一目盛りが2ミリの物差しで測っている

鶏を抱く渡名喜章介さん(右奥)と、弟の慶介さん(手前)、曾祖父の瑞慶覧朝光さん=12日、宜野湾市伊佐 渡名喜家で生まれた小さな卵(上)と通常の大きさの卵。一目盛りが2ミリの物差しで測っている

 章介さんが自宅の鶏小屋で見つけた卵は、ウズラの卵とほぼ同じサイズ。今年2月生まれのメスが産んだ。沖縄こどもの国(沖縄市)によると、若い鶏は卵を産む体として安定しておらず、卵の大きさにばらつきが出るという。

 章介さんは昨秋、鶏をつがいで飼い始めた。現在は増えて計7羽。いつものように鶏小屋のおがくずに手を入れたところ、小さな卵に気付いた。

 卵を学校で見せた後は、プラスチック容器に入れて自宅の冷蔵庫へ。「絶対にふれたらだめです。もしこれを割ったりしたら、ばばちゃんに孫の手でぶったたかれます。ぼくは、君を信じています しょうすけより」と書いた紙で、容器を厳重にくるんだ。

 渡名喜家は、自家製の卵かけご飯が朝の定番メニューになっているため「あの小さい卵、ご飯にかけて食べちゃったよ」との冗談が飛び出し、騒然となった日もあった。

 「鶏のとさかの立ち具合。あとは、背筋がピシッてなってるところもかっこいい」。そうほれ込む章介さんの肩や頭に飛び乗るくらい、オスの1羽は懐いている。弟の慶介さん(7)は、ミミズを見つけては、おやつに与えている。

 兄弟に飼育の手ほどきをしているのは、闘鶏を長年飼った経験がある曽祖父の瑞慶覧朝光さん(81)。将来、養鶏場をやりたいと考えている章介さんは「渡名喜養鶏場じゃなくて『瑞慶覧養鶏場』でもいいよ。…うそだよ!」と大好きな師匠にはにかんだ。