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「ネット通販使えば個人事業主になれる」大学生、言われるまま不正受給 コロナ給付金 背後に指南役の男性

2020年9月30日 05:00

 新型コロナウイルスの経済対策で創設された「持続化給付金」を不正に受給した沖縄県内の大学に通う20代の学生は、沖縄タイムスの取材に「用意した書類は住民票など役所で普通にそろえられる。不正だとは思わなかった」と後悔の念を語った。学生と複数の友人に受給を指南した知人の社会人男性は言葉巧みに申請を勧誘。県消費生活センターは「過去の詐欺事件では社会人経験がない若者が巻き込まれた」としており、持続化給付金の不正受給でも手数料を得るため大学生らがターゲットとされた可能性がある。(社会部・銘苅一哲、比嘉太一)

大学生らの持続化給付金の不正受給の流れ

 今年8月、学生は友人に紹介された同年代の社会人男性に「コロナで個人事業主がもらえる給付金がある」と声を掛けられた。学生は当時アルバイトをしておらず、親から小遣いをもらっていたため、「お金がもらえるなら」と軽い気持ちで誘いに乗ったという。

 男性は「個人事業主は範囲がグレーゾーン。ネット通販を使ったことがあれば事業主と名乗れる」と説明した。

 「ちょっとリスクはあるけど」とも言われたが、深く考えずに言われるがままに必要な書類を集めた。申請には社会的な信用が高い専門家も関わると聞かされ、警戒心は薄くなったという。

 用意したのは所得証明、住民票謄本、免許証と通帳のコピー。8月中旬、男性に会い4種類の書類を渡すと、給付金の申請に必要な確定申告の書類を手渡され、税務署で手続きをするよう指示を受けた。

 男性は税務署が混んでいる時間帯を知っていたり、施設内の窓口の場所なども詳しく説明。「慣れているんだなと感じた」と振り返る。

 学生は確定申告の書類に目を通さず、指示通りに申告の手続きを終えた。男性は学生らから受け取った書類を基に、給付金を申請した。手続きは全て男性に任せていたため学生の書類は手元にないが、男性からは「物販事業」の個人事業主として申請したと聞かされた。

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沖縄タイムスは新型コロナウイルスに関する持続化給付金など、公的支援制度の不正受給問題の取材を進めています。不正受給に関する情報を広く募ります。

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