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盤石だった「オール沖縄」が揺らぐ理由 玉城デニー知事当選から2年

2020年9月30日 07:21

 翁長雄志前知事の死去に伴う知事選で玉城デニー氏が当選してから30日で2年となった。名護市辺野古の新基地建設阻止を公約の柱に掲げ、国政、県政とも「オール沖縄」勢力多数の下、民意を背に県政運営を進める。一方、6月の県議選では与党と野党・中立の差が伯仲。米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添移設問題では与党との政策不一致できしみが生じるなど課題も表出している。自民党は2年後の知事選での県政奪還に向け県議会で攻勢を強めており、政局に絡む攻防が熱を帯びている。(政経部・大野亨恭)

翁長県政誕生後の主な選挙結果

 2018年9月の知事選。玉城氏は生前に翁長氏が残した音声で事実上の後継指名を受け立候補。自民が擁立し政府、与党が全面支援した佐喜真淳前宜野湾市長に約8万票大差をつけ、劇的な勝利を収めた。

 19年2月の県民投票時に本紙などが実施した世論調査では支持率は約8割に上り、県内で「オール沖縄」の強い存在感を示した。

 ただ、ここへ来て揺らぎも見える。玉城県政の安定運営を支えるのは半数を超える県政与党だ。ただ、6月の県議選では与党25議席に対し、野党・中立は23議席まで迫った。与党内には知事へ反発する勢力もあり、県提案の議案が否決される下地も出来上がった。

 さらに、9月には「オール沖縄」の象徴的存在だった金秀グループの呉屋守將会長が知事の後援会長辞任を表明。「オール沖縄」を取り巻く表舞台から主要企業が姿を消し、「オール沖縄はほぼ、従来の革新共闘。既にオール沖縄ではない」(自民関係者)との指摘も上がる。

 翁長氏が当選した14年の知事選後、知事選と国政選挙の選挙区では「オール沖縄」が12勝1敗と圧倒的な支持を得てきた。玉城知事折り返しの2年には七つの市長選と衆参の国政選挙が控える。選挙結果が2年後の知事選に影響を与えるのは必至で、候補者人選を含め盤石な体制を築けるかが焦点となる。

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