精神科病院に約40年間入院していた統合失調症の男性が「入院は実質的に強制で、憲法が定める幸福追求権や法の下の平等に反する」として、国に慰謝料など3300万円の賠償を求める訴訟を30日、東京地裁に起こした。弁護団によると、精神科病院の長期入院について国の責任を問う訴訟は初めて。

 精神科病院への長期入院を強いられたとして国を提訴し、記者会見する原告の伊藤時男さん(中央)=30日午後、厚労省

 男性は群馬県太田市の無職伊藤時男さん(69)。東京都内で記者会見し「入院中も養鶏場や工場で働いたが、病院は退院させてくれず、人生の大半を失った。同じ目に遭う人が出ないようにという思いだ」と話した。

 原告側は各国が隔離から地域医療への転換を図る中「日本は長期入院者を放置」と言及した。(共同通信)