島ぞうりを製造販売する琉球ファクトリー(北谷町、山城忠代表)は、映画制作大手の松竹(東京)とライセンス契約を結び、歌舞伎役者の化粧「隈取(くまどり)」をデザインした島ぞうりを月内に、東京・銀座の歌舞伎座で販売する予定だ。日本の伝統芸能とのコラボで客層拡大を狙う。新型コロナウイルスで経営に打撃を受けるが、山城代表は「コロナ後に備え、さまざまな手を打つ」と前を向く。

歌舞伎の隈取がデザインされた島ぞうり=北谷町のOKICHU

 レーザー機とカラープリンターを使い、台座に紅や黒色の勇壮な隈取を彫り込んだ。松竹が認定する隈取を再現しており、松竹の作品を証明する落款(らっかん)も刻まれている。

 契約は、東京五輪で増加が見込まれる外国客の獲得を目指し、昨年9月に山城代表が松竹に打診。今年1月に締結したが、コロナ拡大による休業などの影響で、発売まで9カ月かかった。

 琉球ファクトリーの島ぞうりは、鼻緒に天然ゴムを使用。ぞうり台のつま先を低く、かかと部分を厚くし、疲れにくくするなど、履き心地にこだわる。ブランド力やレーザー加工技術が、松竹側に評価された。

 観光客の購入が9割を占める同社はコロナで売り上げが激減。東京五輪の延期で、隈取島ぞうりでの収入増も当てが外れた。ただ、山城代表は「コロナ後は必ず観光客は戻ってくる。今は我慢の時期で、次の展開に向けて種をまいていきたい」と話した。

 価格は単色が3千円(税別)。フルカラーが3500円(同)。北谷町にある同社の島ぞうり専門店「OKICHU(沖忠)」でも売り出している。

(デジタル戦略部・照屋剛志)