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玉城知事、軍港の先行返還を要求 加藤官房長官と会談 「浦添に移設してからでは時間かかる」

2020年10月11日 10:34

 玉城デニー知事は10日、来県中の加藤勝信官房長官と県庁で会談し、米軍の那覇港湾施設(軍港)が遊休化しているとの認識から、日米両政府が返還条件とする浦添移設が完了する前に、先行返還するよう初めて求めた。加藤氏は「地主は早期返還を期待していると聞いた。しっかり受け止めたい」と答えたという。

加藤勝信官房長官(左)と会談する玉城デニー知事=10日午後、県庁

 玉城知事は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画を断念し、普天飛行場の危険性除去に向けた県との対話の場を設けるよう、あらためて要望した。

 加藤氏は「唯一の解決策は辺野古移設だ」と述べ、移設を推進する考えを繰り返した。ヘリコプターから沖縄本島を視察し「普天間飛行場が住宅地のまさに真ん中にあると実感した。危険性を固定化させてはいけない」と強調した。

 会談は冒頭を除き、非公開だった。会談後、両氏は記者団の質問に答えた。

 那覇軍港について、日米両政府は浦添移設を条件に「2028年度またはその後」に返還することで合意。県と那覇市浦添市などが民港計画の方向性を策定後、移設協議会で軍港の位置や形状を協議する方針で進めている。

 玉城知事は移設容認の立場は変わらないものの、「米軍は現在、物資輸送に民間港を使っており、那覇軍港は遊休化しているという話がある。浦添に移設してから返還では時間がかかる」と説明。「先にできることをやってほしいというのがポイント。沖縄の現状を視察した官房長官に要望するのはチャンスと思った」と語った。

 遊休化しているなら移設の必要はない、との質問に玉城知事は「那覇港湾の需要はもっと高まる。全体の使用状況を考えると民港と軍港とのすみ分けは必要」との見方を示した。

 玉城知事は新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ県経済の回復や子どもの貧困対策への支援、沖縄関係予算の確保なども求めた。

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