職員の不祥事について記者会見で謝罪する中山義隆市長(左から2人目)、川満誠一副市長(左)ら=13日、石垣市役所
職員の不祥事について記者会見で謝罪する中山義隆市長(左から2人目)、川満誠一副市長(左)ら=13日、石垣市役所

集めた首里城の義援金、送金が進まず問い詰めたところ…石垣市職員が500万円着服

2021年6月1日 8:25
社会・くらし

〈2020年10月14日配信〉

 石垣市は13日、市民保健部主事の20代男性職員が、市民や市内事業所から集めた首里城火災や台風災害の義援金、赤十字活動費の計501万6931円を着服していたと発表した。同日付で男性職員を懲戒免職処分にし、刑事告訴も検討する。管理監督責任を問い、不正があった2019年5月から今年5月の当時の担当課長と現課長、係長をそれぞれ減給10分の1(3~2カ月)、市民保健部長を戒告処分にした。

 市役所で記者会見した中山義隆市長は「公務員全体に対する信頼を大きく損なう行為で深刻に受け止めている」と謝罪。「私と副市長も相応の処分をする」として、12月市議会で減給を提案する意向を示した。

 市によると着服は今年9月に発覚。昨年度末に募集を終えた首里城義援金について、職員に何度も県の窓口に送金するよう促しても進まなかったため、問い詰めたところ不正を認めた。その後の内部調査で別の3件の不正も分かった。

 着服額は首里城義援金413万6141円、台風19号災害義援金51万544円、日本赤十字社県支部石垣市地区会費34万3146円、同地区事務費2万7100円。現在は全額返済されている。

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首里城が焼失して3年。あの時、沖縄タイムスで事件・事故を取材する社会部の警察担当記者(通称・サツ担)2人は沖縄のシンボル焼失を目の当たりにした。泣き崩れる住民、消火活動に奔走する消防隊員、原因究明に尽力する捜査員―。当時の取材メモを読み直し、写真とともにあの日を振り返る。

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