沖縄県内で15日、新型コロナウイルスの新規感染者39人が確認された。前日まで20人前後で推移していた状況からの倍増。感染症の医師は「増える素地はあった。大きな流行にならないよう注意が必要だ」と警鐘を鳴らす。
県立中部病院感染症内科の椎木創一医師は「一時的に感染が重なったのか、これから増える予兆なのか。判断は難しい」と話す。ここ最近続いていた1日20人前後の感染確認という状況は4月の第1波より悪い。
椎木医師によると、患者の平均年齢は、9月16日~10月14日は52・4歳で、第2波(7月8日~9月15日)の43・9歳より10歳近く高くなった。検査条件が厳しく、若い世代を捕捉できていなかったとされる第1波(3月23日~4月30日)の52・5歳に近い。
椎木医師は「若い世代が検査しきれていない可能性がある。実際はもっと感染が広がっているのではないかと心配だ」と危惧する。
現状は、県民の集まりに関連した感染が多い。椎木医師は「地域で大きな流行になってからでは遅い。心配のレベルを引き上げて、密にならないように人の集まり方を見直す必要がある」と指摘した。