中年の副業に向いている?

 ウーバーイーツの配達ルポは、中年男性がチャレンジするにはリスクの方が高い。体力の有り余っている若手記者がやればいいのだ。

 「中年がやるから、おもしろいと思うんだけどな」。なぜ食い下がる。
「後輩に酒をおごったり、子どもの教育費がかかったりで、お金が入り用な世代でしょ。副業を考えている人も多いと思うよ」。むむ、読者を考えた上での発言なら、検討の余地はある。巧みに誘導されている気もするが、まずは調べてみる。

 ウエブ上では、ウーバーイーツでの副業を勧める記事があふれていた。都合のよい時間に、自分の裁量で働けるとあって、確かに副業に向いている。「慣れれば1日2万円以上もあっさり稼げる」といったコメントもある。

 Twitter(ツイッター)では、配達員たちがひっきりなしに投稿し合っていた。副業の配達員も多く、限られた時間で効率よく収入を増やそうと、注文のよく入るお店や、丁寧な配達方法などを情報交換している。想像以上に注文も多いようで、40代の配達員もちらほら見かける。

 沖縄ではどれくらいの注文が入るのだろう。沖縄でも副業として成り立つのだろうか。疑問が膨らむ。

 ぼくだったら、いくら稼げるのだろう―。

 別の好奇心も湧いてきた。実際に体験しながら、疑問を解消していくのは楽しそうだ。毎日の通勤で体力がついてきた実感もあるので、1週間くらいなら、こなせるかもしれない。

 「やってみようかな」。つぶやくと同時に「局長、照屋がやる気です!」と同僚の声が響いた。

アマゾンで売られているウーバーイーツの配達用バッグ

 さっそく登録してみる。スマートフォンで、公式サイトにアカウントを作り、免許証を撮影。配達員専用のアプリ「Uber Driver(ウーバードライバー)」をインストールし、銀行口座も登録した。配達用のバッグはAmazon(アマゾン)で4千円で購入する。
 手続きは約20分で完了した。炎天下での肉体労働という中年男性にとって大きな決断を、スマホで短時間で済ませる手軽さに少し戸惑う。1週間後、バッグが届き、あっさりと準備が整った。