県水産課は19日、大宜味村のバナメイエビ養殖場で、甲殻類の伝染病「急性肝膵臓壊死症(AHPND)」の発生が確認されたと発表した。9万8千尾が死んだ。国内で確認されたのは初めて。原因はタイから輸入した稚エビに細菌が入っていた可能性があるとみられている。

AHPNDによって死んだバナメイエビ(沖縄県提供)

 バナメイエビは県内で養殖が盛んなクルマエビと近縁種で、まん延した場合は養殖水産業に甚大な被害を与える恐れがあることから、県は村や国、関係機関などと協力してまん延防止策を講じている。

 AHPNDは甲殻類の疾病で、ヒトへの感染事例は報告されておらず、原因となる細菌は、ヒトに対して病原性を示さないことが確認されている。AHPNDの発生が確認された養殖場のエビは移動制限をしており、感染したエビが市場に出回ることはないとして、県は冷静な対応を呼び掛けている。

 当該養殖場がタイから導入したバナメイエビ養殖の稚エビについて、飼育状況報告書の提出がないことから、県が8日、立ち入り検査を実施した。そこで稚エビが大量死しているとの報告を受け、サンプルを採取。県水産海洋技術センターや国立研究開発法人水産研究・教育機構水産技術研究所へ送付した。県は18日に国立水産技術研究所からAHPND陽性との報告を受け、同日当該養殖場へエビの処分や池の消毒を命じた。

 県は水産課、県水産海洋技術センター、久米島町の県海洋深層水研究所のメンバーで対策会議を開き、今後の対応について協議していく。