【大宜味】急性肝膵臓壊死症(AHPND)でバナメイエビが大量死した大宜味村の養殖場の男性代表は19日、本紙の取材に「病気の遺伝子を持った養殖稚エビがどこかで輸入検疫をすり抜けたために起こったのだろう」と落胆した。被害額は「単純には言えず、算定中だ」と話した。

処分対象になっているAHPNDにかかったバナメイエビ=大宜味村(県提供)

 今年8月、養殖事業を始めたばかりだった。男性の元には輸出元による遺伝子レベルの検査を通過した証明書もあり、県とも養殖後の環境悪化が原因ではないことを確認したという。

 陸上養殖でくみ上げた海水はフィルターで除菌するなど安全対策にも注意していたといい「そもそも日本に存在しなかった病原菌で、われわれがどうにかできるものでもない」と語る。県へ報告書を提出しなかった理由については「データの整理に手間取り、遅くなった」と釈明した。

 男性は事業開始のいきさつについて「過疎化で若い人が定着しづらい北部の大宜味村で新たな特産品を作り、雇用や産業を生みたかった」と説明。県の指導の下で早期の収束を図り、再開を目指す考えも示した。

 大宜味村の水産担当者は「近隣に養殖場はないため、今のところ感染拡大は心配していない。県と協力しながら対応したい」と話した。