■稚エビが感染、大量死起こす

 今回国内で初めて確認された急性肝膵臓壊死(すいぞうえし)症(AHPND)は、細菌性の伝染病で、生まれてすぐの稚エビが感染する。農林水産省によると、感染すると養殖し始めて20~30日の間に急激な大量死が起こる。致死率は40~100%と非常に高く、一般的に一つの養殖槽や池で1匹の感染が確認されると全てに感染すると考えられるという。

処分対象になっているAHPNDにかかったバナメイエビ=大宜味村(県提供)

 国内ではこれまで確認されていなかったが、海外では、2009年に中国で確認された。以降、ベトナム、タイ、マレーシア、フィリピン、メキシコ、アメリカ、台湾の8の国と地域で確認されている。特に2010年代前半に東アジア一気に感染が拡大したことで、生産量が激減し、エビの取引価格が倍近くに高騰する原因となった。

 有効な治療法はなく、海水中で18日間と長時間生存する。稚エビの病気のため分かりにくいが、通常茶色い肝膵臓が白っぽくなる。

 農林水産省の担当者は「稚エビを導入したタイから持ち込まれた可能性は高いのではないか」と見る。ただ「水やエビの移動、施設の問題がなかったかも含めてしっかりと情報収集し、種苗以外の原因の有無も調査する。特産品のクルマエビに広がらないよう、水際対策や検査をしていく」と話した。