沖縄県大宜味村のバナメイエビ養殖場で、甲殻類の伝染病「急性肝膵臓(すいぞう)壊死(えし)症(AHPND)」が国内で初めて発生し、タイから輸入した稚エビが大量死した問題で、県が養殖場に近接する沿岸のエビやカニ、餌となるゴカイなどの生物調査を検討していることが20日、分かった。

上は正常時のバナメイエビ。下のバナメイエビはAHPNDにかかり、上部の肝膵臓部が白色化している(東京海洋大学の廣野育生博士提供)

 病原菌が養殖場の外部に出た可能性があるため、水生生物を調査して特定する。「県魚介類疾病緊急対策会議」を21日に開き、生物調査の手法や期間、今後の再発防止対策について協議する。

 清掃時の海水の入れ替えで作業員が海と養殖場を行き来し、病原菌を海に運んだ懸念が出ている。海で細菌が増殖すれば根絶は難しくなるため、早急に調査する必要があると判断した。

 業者は月に1回の状況報告を怠ったことから会議では、早期に状況を把握するために必要な立ち入り検査のタイミングを協議する。また、病原菌が一度確認された業者から輸入できないようにする検疫体制の強化策や、養殖業者が事業再開する際に必要な要件についても検討する。

 県は20日までに、飼育水槽や排水受けなどの消毒作業などを終えた。21日午前中までに死んだエビを焼却処分する。(政経部・又吉朝香)