1972年に沖縄が日本復帰して以降、在沖米軍基地から派生する米軍人、軍属とその家族による刑法犯摘発件数は累計で6052件(沖縄県警まとめ、今年9月末現在)。そのうち殺人や強盗、強姦(ごうかん)、放火など凶悪犯罪は581件となっている。95年10月21日に米兵暴行事件に抗議する県民総決起大会が開かれ25年がたった今も、米軍関係者の犯罪は後を絶たない。

米軍関係者の摘発件数の内訳

米軍関係者による刑法犯摘発件数

米軍関係者の摘発件数の内訳 米軍関係者による刑法犯摘発件数

 累計の内訳をみると、最も多いのが窃盗犯で全体の約49%を占める。次いで暴行などの粗暴犯が約18%。凶悪犯は9・6%。

 暴行事件のあった95年以降の刑法犯摘発状況では、2003年の112件をピークに過去10年は20~50件台と減少傾向。だが凶悪犯は03、08年に7件と多発、毎年のように発生している。

 凶悪犯罪では被疑者の身柄引き渡しが繰り返し問題となってきた。95年同様、今年5月にあった北谷町両替所強盗事件でも被疑者2人の身柄は日本側が起訴するまで米軍が確保した。

 米軍へ協力を仰ぐ形で捜査を進める日本当局は「捜査上支障はない」とするが、日本平和委員会(東京)の集計によると米軍関係者の刑法犯の起訴率は過去20年間15~20%で、日本人の場合と比べ半分程度かそれ以下だ。国内の米軍関係者の起訴率は18%(19年)、県内の起訴率は18・8%(18年)。

 平和委が発行する「平和新聞」編集長の布施祐仁氏は、起訴率が低い背景に「重要事件以外は原則として第1次裁判権を行使しないという日米合同委員会の取り決めがある」とし、日米地位協定の身柄引き渡しの規定も影響していると指摘。また、米軍が被疑者を確保した場合、基地内の拘束状態が緩く口裏合わせができてしまうこと、また任意聴取の時間的制約から十分な捜査が行えないこともあるとした。