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女子サッカーデイゴス、皇后杯に照準 クラウドファンディングで活動支援もスタート

2020年10月24日 09:17

 女子サッカーの全保連琉球デイゴスが、11月下旬に開幕する皇后杯全日本選手権に九州代表として挑む。3年連続4度目だが、今年はチーム一丸となった粘り強さが増している。なでしこリーグ1部で活躍したMF嘉数飛鳥(31)=那覇市出身=が帰郷して新たな風を吹き込み、DF金城愛理主将(29)=同=は膝の負傷から1年半ぶりに復帰した。突破を最低条件とした九州予選は全4試合を無失点で切り抜け、内容や成長ぶりに手応えを得た。選手たちは本大会の初勝利と、その先の躍進を見据えている。(溝井洋輔)

皇后杯に出場する全保連琉球デイゴス

得点が期待されるFW仲地比奈子

リフティングとパスの練習をする全保連デイゴスの選手たち=ANAフィールド浦添

皇后杯に出場する全保連琉球デイゴス 得点が期待されるFW仲地比奈子 リフティングとパスの練習をする全保連デイゴスの選手たち=ANAフィールド浦添

 嘉数は鹿児島・鳳凰高-武蔵丘短期大-東京電力を経てベガルタ仙台FCレディースで6年間プレー。豪州での1年間の後、今季デイゴスに加わった。

 本来は攻撃的な選手だが、チームでは守備的なボランチを務める。九州予選は全体のかじ取り役を担いつつ、決勝では後半に自らミドルシュートを決めて優勝に導いた。

 九州予選を「みんなの勝ちたいという意識が高く、個々のレベルが上がって、それがまとまった。無失点を達成できたのはみんなで頑張ったから」と振り返る。本大会で勝つ厳しさを知っているだけに、気を緩めない。それでも「一人一人が意識を高めてチームワークが出来上がれば勝てる」と信じ、日々の練習からチームをけん引する。

 嘉数の存在がチームの良い刺激になっている、と話すのは入団5年目の金城主将。「上のレベルでやってきた厳しさに触れることでチームの緩さがなくなった」という。金城の目には、昨年までよりもチーム力が向上し、何より選手が自信を持ちながらプレーできていると映る。

 金城自身も県外で経験を積んできた。鳳凰高-徳山大と進み、ノジマステラ神奈川相模原で2年間プレー。南葛SCウイングスを経て2016年にデイゴスに入団した。

 大きな試練も乗り越えた。昨年の九州リーグ1部開幕戦で膝を大けがし、皇后杯九州予選が1年半ぶりの復帰戦だった。本大会に向けて「自分も戦う厳しさは分かっているつもり。九州代表としてプライドを持って戦い、絶対に1回戦を突破したい」と気持ちが入る。 

 山木里恵監督は九州予選で見せたチームの粘り強さに成長を感じつつも、本大会に向けて課題を修正したいと言う。「失点しない守備を大事にし、攻撃ではチャンスに決めるフィニッシュの精度を高めていきたい」。初戦に照準を合わせ、一つ一つ勝ち上がっていくことを目標に掲げた。

「ゴールで貢献したい」

 デイゴスに昨年9月に加入したFW仲地比奈子(24)=宜野湾市出身=は、皇后杯九州予選で初戦から3試合連続ゴールと活躍した。「得点を決めてチームに貢献する目標を実際に果たせたので良かった」と笑顔で振り返った。

 琉球大学付属小でサッカーを始め、うないFCを経て琉大付中-鳳凰高-IPU環太平洋大短期大学部と進んだ。愛媛FCレディースに4年間在籍したが、なかなか出場機会に恵まれず、一時は引退して愛媛県内でフットサルをしていた。

 しかし、再び11人制サッカーをやりたい気持ちが高まり、帰郷して2019年9月にデイゴスへ。出場への意欲を燃やしていたが、今季はコロナ禍で九州リーグ1部が中止。やっと訪れた公式戦の皇后杯九州予選で結果を残した。

 本大会に向けて「今年は皇后杯しかないので、このチームで一試合でも多く戦いたい。得点してチームの勝利に貢献したい」と意欲を見せた。

「Link-U(リンクユー)」で活動支援

 全保連琉球デイゴスは21日から、沖縄タイムス社のクラウドファンディングサイト「Link-U(リンクユー)」を活用し、皇后杯出場に向けた活動資金を調達するためのプロジェクトをスタートさせた。資金は選手の旅費などに充てられる。

 寄付への返礼品として、昨シーズンユニホームやオリジナルタオル、選手サイン入りカレンダーを用意している。目標額は60万円で11月30日まで支援できる。詳細はこちらから。

[ことば]

 皇后杯 女子サッカー国内最高峰のトーナメント戦で今年42回目を迎える。元日決勝が恒例の男子の天皇杯に相当する。九州代表の全保連琉球デイゴスを含め全国9地区の予選を勝ち抜いた28チームと、なでしこリーグ1、2部の20チームを合わせた計48チームで争う。11月28~29日に1回戦、決勝は12月29日にサンガスタジアム by KYOCERAで行われ、組み合わせは近く抽選で決まる。来年9月開幕の国内初のプロリーグ「WEリーグ」への参入11チームが決まり、例年より注目が集まる中で開催される。

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