新型コロナウイルスの感染者と接触した可能性を無料通信アプリ「LINE」で通知する県のサービス「RICCA(リッカ)」は16日の運用開始から1週間が過ぎた。店やイベント会場の利用者が感染した場合、同じ場所、同じ時間帯に訪れた人に接触可能性を知らせる。仕組みが広まり、登録者が増えなければ、感染拡大防止の効果を発揮できない。玉城デニー知事は「リッカを活用してほしい」と呼び掛けている。

沖縄県が運営する通知サービス「RICCA」の画面の一部

イベント会場に掲示された県の接触可能性お知らせシステムRICCAのQRコード=23日、県庁前県民広場

沖縄県が運営する通知サービス「RICCA」の画面の一部 イベント会場に掲示された県の接触可能性お知らせシステムRICCAのQRコード=23日、県庁前県民広場

 23日に県庁前県民広場で始まった「わしたショップde 沖縄応援マルシェ」では、入り口の2カ所でリッカのQRコードを掲示している。県主催のイベントのほか、飲食店などでも見掛けるようになった。

 全ての県内施設が対象。仕組みは(1)事業者が県のホームページからQRコードの発行を申請し、受け取る(2)利用者はLINEの友だちに県新型コロナ対策パーソナルサポートを追加する(3)利用者は施設などを訪れた際、同サポートのメニューからカメラを起動し、QRコードを読み取る。

 (4)QRコードを読み取った人の中で感染者が出たら、県は感染者の同意を得て、同じ時間、場所でQRコードを読み取った人たちに感染者と接触した可能性があることを通知する-という流れだ。

 (2)の登録者は運用開始前の約1万3500件から、23日までの1週間で約7500件増の約2万2千件。県の担当者は「出だしは好調。だが、もっと伸びないと効果が高まらない」と話す。

 登録者の増加のほか、施設を訪れるたびにQRコードを読み取るといった事業者と利用者の理解と協力が不可欠となる。LINEのQRコードを利用した通知システムは都道府県で16例目だが、QRコードを読み込めば商品割引などを受けることができるクーポンの発行も目指している。

 玉城知事は「県民、観光客の安全安心と同時に、利用者のインセンティブにもつなげたい」と利用の拡大に取り組んでいる。

 感染者と1メートル以内に15分以上いた場合に通知される厚生労働省の接触確認アプリ「COCOA(ココア)」とは違い、リッカは接触したかもしれないという可能性を伝え、体調の変化などに注意を促す狙い。併用することで感染防止の効果が高まると期待する。

 県立中部病院の高山義浩医師は「うまく機能すれば感染が疑われる機会が増える」と強調。「不安にならず、騒がず、冷静に対応してほしい」と語った。

 ココアで通知を受けた人は濃厚接触の可能性が高いのに対し、リッカの知らせは、それよりも軽い接触と考えられる。県は県のコールセンターで相談の上、必要に応じて医療機関へ受診するよう呼び掛けている。

(政経部・福元大輔)

(写図説明)イベント会場に掲示された県の接触可能性お知らせシステムRICCAのQRコード=23日、県庁前県民広場